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life goes on

先日、昔の上司のお別れの会に行った。お別れ会ではなく、お別れの会。要するにお葬式だ。

僕は元々こういうことにドライなほうで、お葬式に行ったからといって生き返るわけでもなし、という不謹慎なことを思ってしまったりするのだが、かつて非常に身近だった人のお葬式は、全く違った。

故人に親しみを持つ人間にとって、お葬式というのはやっぱり必要な行事なんだと思った。その方が亡くなったことを初めて聞いたときは茫然としたが、しばらくすると仕事に忙殺されて、その人のことを思い出すこともほとんどなくなっていた。

それが、お葬式に行って、亡くなった方との時間を共有した仲間に会って話をすると、その方との記憶がぐっと蘇ってくる。そして、熱い気持ちがこみ上げてくる。

泣ける映画を観てすっきりするような、功利的で嫌だけど、そういう側面もあるかもしれない。忙しさに忙殺されてその人のことを忘れるのではなくて、一度ちゃんとその人がいなくなった喪失感を噛み締める機会はあったほうがいい。

お別れの会の後、昔の仲間とハシゴして飲んで、笑ったり泣いたりしながら、そう思った。変な言い方だけど、いい時間だったと思う。

遺族の方(特に子供たち)にとっても、お父さんが大勢の人に慕われていたことを知ることは、とても重要なことなんじゃないかと思った。
by tuscanycafe | 2010-09-17 23:08 | 暮らす
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