旅の作法

20代の頃と今(30代後半)では、旅の仕方というか嗜好が全然変わってしまいました。

学生の頃は、ホテルなど予約せず、バックパックをしょって行き当たりばったりで旅をするのが好きでした。(いや本当は今でもやってみたい気がするのですが、結婚すると、なかなか自分の希望どおりに物事が進むことがないので、やる前から諦めているのか、やりたくなくなったのか、実際のところはよくわかりません。)

今は、快適なホテルや美味しい店に惹かれてしまう。

例えば、インドのデリーに行くとする。学生時代に行った時は、喧騒のオールドデリーのバザールの宿に泊まり、近代的なニューデリーには足を踏み入れさえしなかった。でも、今行くなら(そもそも行こうというエネルギー自体、湧きにくいのですが)、ニューデリーの快適な欧米系ホテルに泊まるだろうし、廻る場所も観光地が中心になるかもしれない。

年を取ると舌が肥えてきます。若い頃は、高い店の料理も値段ほどは美味しいと思えないし、逆にジャンクの方が美味しく感じたりする。でも年を取るにつれて、だんだん高い店(いい店)の料理のよさが分かってきたり、ジャンクがつらくなってきたりする。

でも実は、経験を積んで舌が肥えた(=味覚が向上した)のではなくて、年を取って消化機能が退化しただけなんじゃないかとも思います。消化機能が退化して、おいしいと思える幅が狭くなる。そして、そういう年寄りの狭いストライクゾーンに合わせた店が高級店かも。

ふとそう思って、いややっぱり違うかなとも思ったり。時差ぼけのなか、思考がぐるぐる。

ヨーロッパに行ってきました。欧米系、いやアメリカ系の快適なホテルに慣れた体には、ヨーロッパの格式ある(?)ホテルはつらかった。だって、エアコンも冷蔵庫もないし。アメリカの安モーテルの方がずっといいです。

年を取って変わったものがもう一つ。昔は時差ぼけなんて一晩寝たら治ったのに、今は1週間かけて時差ぼけを治し、治ったと思ったら帰国してまた時差ぼけ。昼間はあんなに眠かったのに、今は当分寝れそうにない。 老体はつらいっす。

今回の旅(仕事ですよ)の話はまた今度。
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# by tuscanycafe | 2006-07-09 00:52 | Comments(0)

気が遠くなる

ネームカードとやらを始めたら、このブログにたどり着いた検索ワードのランキングが見れるようになりました。その中で、「映画」という検索ワードが2件ありました。「映画」で検索してこのサイトにたどり着くまでの遥かな道のりを想像し、可笑しくなりました。そんな人がいたとは思えないし、この検索ワードランキング、仕組みがようわかりませんねえ。
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# by tuscanycafe | 2006-06-28 00:29 | Comments(8)

決定

絵を見るのはすごく好きなのに、実は、絵を描くのはあまり好きではない。
(嫌いではないけれど、下手だからうんざりするし、根気が続かない。)

絵を見るのがこんなに好きなのだから、絵を描くのが好きになったら、ものすごく楽しいだろう。

と、いうことで、絵を描き始めることにしました。
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# by tuscanycafe | 2006-06-14 22:04 | 好む | Comments(2)

渇望

煙草をやめてからもう随分になる。
今では超嫌煙派、嫌煙原理主義と言っていいくらい、煙草の煙が嫌いだ。

店の遠くの席で誰かが煙草を吸いだすと、すぐに気づく。
そして、かるく睨みつける。近くの席なら、メニューで煽ぎはじめる。
ファミレスのメニューなら、しっかりした紙だから、煽ぎがいがある。
普通の店のメニューだと、へなへなだけど、それでも煽ぐ。

近所のモスバーガーが最近全席禁煙になったので、しょっちゅう行くようになった。
正確には全席禁煙ではなく、ガラスで遮断された喫煙コーナーもあるが、
そこはカウンターだけで椅子はないから、やはり全席禁煙で正しい。

a0029712_23121356.jpgそれはともかく、今、無性に煙草が吸いたい。喉のあたりが煙を欲しがっている。それを、こうやって文章を書いてごまかしている。
W杯を見ながらごまかしている。(ベッカムは女の趣味は最低だけどフリーキックはすごい。)

今、何のオチもない文章を書いているのは、そのためだが、普段からオチのある文章なんて書いていないので、理由にならない。

とにかく吸いたいのだ。



(写真は、カザフスタンの首都アスタナにある生命の木。文章とは関係ありません。)
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# by tuscanycafe | 2006-06-10 23:05 | 暮らす | Comments(0)

今の空はうす紫

最近、もうすぐ死ぬんじゃないかと思うことがある。
ガン宣告も受けていないし、自殺願望もこれっぽっちもないのだけど、
なぜそんなことを思うかというと、趣味嗜好が枯れてきたから。

数年前に、花を見るのが大好きになり(それまで興味ゼロだったのに)、
美術の趣味も、ボナールとかラリックとかオバサンが好きそうなものを好きになり、
娘が生まれてからは、小さい子供を見れば頬も目尻もゆるみっぱなしになり、
ごく最近に至っては、仏像を見てうっとり見とれる始末。

枯れてきたというより、おばはんじみてきた、と言った方が正確かもしれない。

そんな今日この頃、ずぼっとツボにはまるものを見つけました。それは、雑誌「和楽」。
本屋では売らない定期購読専門の雑誌で、文字通り、和を楽しもうというコンセプトらしい。

はじめて見た先月号の特集は、「個人美術館を歩く」。直島や大原美術館などが登場。そして、今月号の特集は、「仏像に恋して」。思いっきり女性誌ですな。しかもターゲットは多分、中高年女性。雑誌に載ってる広告に全く興味がもてないので、まだ、おばさんと同化はしていない模様。

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今日は、仕事帰りにジム・ジャームッシュの「ブロークン・フラワーズ」を見ました。
感想は・・・、微妙。 会話の面白さはさすがで、それだけで十分楽しめた。キャラもよかった。
ただ、観終わったときに残る感じがなく、電車の中で他人を観察して素性を想像した感じに近いかも(変な感想)。

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映画と言えば、この間、飛行機で見た「ナイロビの蜂」は、結構よかった。

ナイロビに駐在するイギリス外交官の妻が殺害される。妻は、貧しい医療施設の支援活動をしていた。夫は、妻の死に疑念を抱き、調査を開始する。調査を進めていくうちに、夫は妻の真実を知ることになる・・・。

大体そんなストーリーで、一応、ラブストーリーとかサスペンスに分類されるのでしょうね。
でも、それよりも、アフリカの問題の複雑さが結構リアルに浮き彫りになっていたと思う。
複雑さが伝わるという意味では、ホテル・ルワンダよりもずっといいのでは、と思った。
ホテル・ルワンダは、ヒーローが登場するために、かなり単純化されて見えてしまう気がする。

ちなみに、ナイロビの蜂は、ラブストーリーやサスペンスとしては、ぼちぼちの出来でした。

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今日の夜空は、うす紫。
TVでは、もうすぐW杯の開幕戦が始まります。
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# by tuscanycafe | 2006-06-10 00:47 | 好む | Comments(4)

砂漠紀行 1

アメリカの砂漠の町に行った。

飛行機を乗り継ぎ、最後はプロペラ機。
スチュワーデスさんが耳栓をしていたのが気になったが、
案の定、離陸すると、プロペラの激しい騒音で耳がやられそうになる。

およそ30分後に到着。短いフライトだったのに、出発地の肌寒い気候と異なり、
灼熱の日差し。あとで新聞を見たら、40度近い気温だった(華氏100度)。

タクシーでホテルに向かう。砂漠のなかに人工的に造った町。
道の左側は砂漠なのに、右側は緑で覆われた住宅地。
あとで聞いたら、この辺りにはaquiferと呼ばれる地下水の層があって、
それを汲み上げるので、水は豊富なのだそうだ。

ただ、さすがに植物の種類は、日本で(少なくとも東京で)見かけるものとは随分違うようだ。
全般的に低い木が多く、高い木と言えばヤシの木だけのようだ。花も見たことのないものが多い。

ホテルに到着。リゾートホテルのようだ。
こんなところに仕事で来るのは、かなり場違いな気がする。
しかも、スーツとタイを持ってきたが、この場所でこんなもの着てたら気が触れた
と思われるだろう。

時差ぼけの中、レストランで夕食。
屋内だとクーラーが効き過ぎるので、屋外で食べる。
屋外の席では、パラソルがついているのは普通だが、ここでは上から霧が降ってくる
ようになっている。どのレストランも同じようだ。

メニューを見ると、Kobe Beef Hamburgerとある。
ふーん神戸牛ねぇ、と思ったが、次の日に行ったレストランにも同じメニューがあった。
しかも今度は、Domestic Kobe Beef Hamburgerとなっている。国産神戸牛。
どうやら、Kobe Beefというのは単に、柔らかい牛肉、あるいは霜降り牛というくらいの
意味のようだ。食べなかったので、本当に霜降りかは分からなかったが。

それにしても何故神戸牛なんだろう。松坂牛でもよさそうだけど。
そういえば、NBAスターのKobe Bryantも、お父さんが神戸牛のおいしさに感動して
名付けられたと聞いたことがあるが、本物の神戸牛だったのかは怪しい気もする。

つづく。(・・・多分。)
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# by tuscanycafe | 2006-05-21 21:21 | 暮らす | Comments(4)

GWのとある一日

今さらながらExciteの今週のトラックバックに乗っかってみる。今日の投稿じゃないけれど。
今年のゴールデンウィークは?

久しぶりに根津美術館に行った。
表参道の地下鉄の駅から地上に出た瞬間、人の多さに圧倒される。根津美術館に近づくにつれ、年齢層と服装が変化していく。(若い男でもジャケットが多い。)

根津美術館は、改築工事のため5月7日を最後に3年半閉館するらしいので、あの光琳の燕子花(かきつばた)図屏風の見納めに行くことにした。同じように考える人が多いのか、結構な人出だ。他の人たち(おじさん、おばさん)より背が高いのに感謝しながら、人ごみの外側から鑑賞。

人が減った一瞬を狙って近くで見ると、思ったより花の色に変化があり、穏やかな色合いなので、少し意外な感じがし、これまでより好きになった。ただ、燕子花図屏風以上に気に入ったのが、鶴沢探鯨の草花図屏風。金地だが銀に近い色合いで、とても渋い。

見終えてから売店で、前からAmazonで気になっていた「光琳デザイン」という本を購入。Amazonは便利だが、やはり実物を見ないで買うとハズレが多い。この本はすごくいい。

そのあと、美術館の横の喫茶店でひれかつサンドを食べながら庭を鑑賞。値段は高め(コーヒー付きで1200円)だが、かなり美味。それから庭を散策。この庭はすごい。気を抜くと迷子になりそうなくらい入り組んでいて、意外に広い。木の種類も多く、天気がよいので、かなり長い時間を庭で過ごした。外国人を案内するのなら、この美術館と庭のセットはいいかもしれない(3年半後)。美術館に来る途中には、現代的な通りもあるし。

そういえば、美術館の常設コーナーで書のコーナーがあった。基本的に書の良さはよく分からないのでスルーしたが、ひとつだけ良寛の書がとてもかっこよく印象に残った。「天地」という字をかなり崩して書いてあったのだが、絶妙のバランスだった。すると今晩、なんとNHKの美の壷という番組で良寛の書の鑑賞のツボをやっていた。根が単純なので、書を習いたくなる。

この美の壷という番組、かなりいい。初回の古伊万里にはじまり、盆栽、古民家など、鑑賞のツボを素人向けに解説してくれる。残念なのは、金曜夜10時という時間のため、家で見れる機会が少ないこと。DVD/HDレコーダーが買いたくなってきた。

それともうひとつ。根津美術館で見たちらし。五島美術館の茶碗と奈良国立博物館の重源上人坐像(横顔)に心を奪われる。こういうのに惹かれるのは歳のせいかなぁ。(きっとそうだ。) でも、そうだとしたら歳を取るのも悪くはない。
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# by tuscanycafe | 2006-05-05 23:32 | 観る読む聴く | Comments(2)