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去年の夏見ようと思っていた映画をようやく観た。「歩いても 歩いても」をDVDで。

なにも起きないお話といわれるが、いろんな積み重ねのあとの、なにも起こらない話。積み重ねた重たいもんが滲みつつも、それが支配するのではなく、日常のぐたぐたと混ざり合っている感じ。まずそれがいい。

一部で、狙った感じが見えてしまった部分もあって、そこは残念だったが、それでも、他の映画やTVドラマに比べたら、そういう部分がとても少ない映画だったと思う。よく作りこんであるはずなのに、それがあざとく見えない、いい映画だった。

評判のいい映画でもがっかりすることが多いのは、まさにその部分で、あざとさというか、わざとらしさというか、安っぽさが、はっきり見えてしまうところ。それだけが基準じゃないけど、それだけでアウトになる作品があまりに多いので、それだけを基準にしてしまってもいいくらい。

あの家が、うちの実家の雰囲気によく似ていた。あの障子とか、木枠の硝子窓とか。ああいう家は、もう作れないのかな。

映画に出てきたとうもろこしの天ぷらがあまりに旨そうだったので、夜中なのに、映画を観ながらお菓子をぼりぼりと食べた。どっかであの天ぷら食べれないかなぁ。うまそうだったなぁ。自分で作るしかないか・・。

樹木希林も阿部寛もよかったけれど、夏川結衣ってこんなにいい役者だったっけ。
by tuscanycafe | 2009-07-21 00:33 | 観る読む聴く
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