<   2006年 11月 ( 8 )   > この月の画像一覧

まだら模様

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この季節、目の覚めるように紅いモミジや黄色いイチョウもいいけれど、まだら模様に色づいた葉も好きだ。近所のコブシの葉は黄と黄緑、桜の葉は橙と黄と黄緑がまだら模様に色づいている。

一昨日書いた近所の小京都は、桜の名所でもあるので(個人的に)、この時期、まだら模様の桜の葉が見れる。一昨日ここで書いたこともあって、昨日、今日の朝は、ずっと上を眺めながら、桜の木の下を通った。

ずっと上を眺めながら桜の枝の下を通ると、下の方の枝は早く通り過ぎ、上の方の枝はゆっくり通り過ぎるので、視界の中で枝と枝が交差する。しかも、上の枝と下の枝で色づき具合が違うので、黄緑の葉と橙色の葉が交差したりする。それが新しい発見にも思え、夢中で見ていたら、昨日の雨でできた浅い水溜りを踏んだりした。

子供と一緒に歩くとき、子供はあちこちよそ見をしたり、道の真ん中を歩いたり、段差からジャンプしたり、忙しい。親としては、「車が来たら危ないから、ちゃんと前を向いて歩きなさい」と叱らざるを得ないのだけど、子供は日々こんな発見をしてるのかなと思うと、それを大事にしてやりたいとも思う。

(やっと近所の小京都で写真が取れたので、本物の京都の写真から差し替えました。)
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by tuscanycafe | 2006-11-30 00:33 | 好む | Comments(2)

日常

出張などで暫く家を離れると、娘と同じくらいの子供がやたらと目につく気がする。
あんまり見ていると変質者と間違われそうなので、難しいのですが。

この間、新幹線で、通路を挟んだ隣の家族連れに娘と同じくらいの女の子がいた。
阿修羅像(興福寺)によく似た、かわいい女の子だった(変な表現ですが)。
お父さんもお母さんも寝ていて、その子はお母さんの膝の上で一人で人形で遊んでいた。
ずっと一人で人形遊びしているので、小さいのにえらいな、と思いつつ、見ていた。

人形が下に落ちたので、女の子は手を伸ばして取ろうとするが、届かない。
なんとか取ろうとしているうちに、座席の前のテーブルにその子の体が少し当たり、
ガチャという音で母親が目を覚ます。

目を覚ました母親は、何やってるの、静かにしなさい、と叱る。
でも、人形を拾いたいの、と娘が訴える。
どうして静かに遊べないの、と母親が怒る。
ひとりじゃ遊べない!と娘が訴え、泣き始める。
騒ぐ子は次の駅で降りてもらうよ、と母親。
子供は、もう訳も分からず泣き続ける。
母親は、泣き叫ぶ子供を叱りながらデッキに連れて行く。
しばらくして2人が戻ってくると、母親は優しく娘に話しかけ、娘は泣きべその余韻を残しつつ、それに応じる。

その母親の愛情は見ていて分かるし、たいしたことではないのだけれど、
なんだかなぁ、と思う。どっかで見たことのある風景だなぁ、とも。
親というのは、いつもとんちんかんなところで叱っている気がする。
いや、いつもというと言いすぎだけれど、子供の目線で見ると悪くないときも、
悪いときも、同じように叱っているから、子供にとってはよく理解できないだろうと思う。

親から、なんて言うの!?と詰め寄られ、ごめんなさいと言わされるときも、
親が要求するから謝るのであって、本当に反省して謝ることは殆どないだろう。
子供の、トラブルを避けて生きるための知恵だ。

小さい子供は、反抗することもできるけど、究極的には親のコントロール下にいる。
虐待とか極端な例じゃなくても、親が自分の気分や都合で子供を叱ることは少なくない。
それでも愛情をもって接していれば、変なことにはならないだろうし、
3、4割は的外れでも、ほったらかして全然叱らないよりは、ずっといいだろうけど。

だとしても。なんだかなぁ、といつも思う。
うまく言えないけれど、率直な感想として。
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by tuscanycafe | 2006-11-19 22:50 | 思う | Comments(2)

うるし

さっきNHKで「Japanを巡る旅」というのをやっていた。
Japanとは、英語で漆器のこと。漆の産地の浄法寺(岩手)、輪島塗の石川、高台寺蒔絵の京都、首里城(漆の朱塗り)の沖縄を巡る旅でした。

どれも、職人技が素晴らしく、美しく、それを書き出せばきりがないのですが、へぇー、と思ったことがいくつかあったので、ここにメモ&紹介。

1.青森の漆の林にて。
漆の原液を採取する職人が、舌で漆を舐めて、質の良し悪しを判断していた。甘いほうが、いい漆だとか。  漆って、触るとかぶれるんじゃなかったっけ?

2.輪島の木地工房にて。(輪島塗の工房は、木地、下塗り、上塗り、沈金に分かれている。)
お椀などの木地は、光に透かすと向こう側が見えるくらい、薄く削る。木の年輪部分が、点線状に透けている。そうしておくと、木の表と裏に塗った漆がよく結合するらしい。

3.輪島の上塗り工房にて。
上塗りに使う刷毛は、女性の髪の毛を使う。なかでも、海女の髪の毛が一番いいらしい。海の塩水に洗われて、しっとりとした、こしがあるとのこと。

4.輪島の旅館にて。
旅館の床や机も漆が塗られていた。漆塗りといえば、光沢のある黒や朱を連想するが、ここの床や机はそうではなく、木目がはっきり見える、深みのある色(薄い茶色?)だった。こういう漆の使い方もあるのか。我が家にも欲しい。

5.番外編
金沢の駅弁(焼かにめし1000円)を見て、日本の食文化の豊かさを思った。だって、例えばアメリカの駅で、昼飯を買うとしたら、サンドイッチか、ホットドックか、せいぜいピザでしょう、どの街に行っても。それが日本では、各地の名物が駅弁で食べられる。素晴らしいよねぇ、ほんとに。
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by tuscanycafe | 2006-11-12 01:47 | 旅に出る | Comments(4)

ようやく 1

僕は、子供の頃は、絵を描くのが得意だったらしい。
得意といっても、小学校の廊下に張り出される程度のことだったけれど、
なぜそんなことを覚えているかというと、理由がある。

小学校の高学年の頃、絵の上手い友達からこう言われたのを覚えているからだ。
 「お前も昔は、絵、うまかったのになあ。」

昔は、って・・。小学校低学年で絵の上手かった僕は、小学校高学年の時点ですでに、ダメ出しされてしまったのだ。それ以降、絵がうまいと言われたことは一度もない。

しかも、中学校の頃から字まで下手になり、今度は、
 「あんたも昔は、もっと字がうまかったのになあ。」
と、母親からもダメ出しをされるようになった。

高校時代に通った予備校の名物講師が、
 「字の上手い奴にろくなやつはいない。」などと言っていて、
こっちも「そうだ、そうだ」と調子に乗っていたが、
今思うのは、字の下手な奴に絵の上手い人はいない、ということ。

先日とある展覧会の芳名帳に名前を書いて、それを再認識しました。
おそらく美術関係者と思われる、僕以外の名前は皆、それなりにバランスのとれた味わいがあり、情けない思いをしました。

それはさておき、絵を習い始めたことは前に書きましたが、
ようやくデッサンを終え、色のある、油の世界に入りました。

楽しい。

油で描くと、下手な絵が名画に見えるのはなぜだろう。
(鉛筆デッサンのときは、そんなことはなかった。)

ゆがんだ形も、意図的にデフォルメしたように見え、
立体感のないベタ塗りも、熊谷守一の絵のように見える。
いい加減な色遣いも、フォーヴに見える(ちょっと言いすぎ)。

・・・と思っているのは、描いてる本人だけであるのは間違いなく、
周りの人にはヘタクソがばれているわけですが。

楽しければいいのだよ。とりあえず、今はね。

でも、少しデッサンをやったのが生きている気がするのも、少し嬉しい。

つづく。
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                 (直島の流木)
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by tuscanycafe | 2006-11-09 00:58 | 描く(?) | Comments(0)

直島 3

a0029712_0184262.jpgベネッセハウスのあとは、本村(ほんむら)の家プロジェクトへ。

今度は、平坦な農村エリアを抜けて、本村港を目指す。本村に到着後、タバコ屋さんでチケットを買って、まずは角屋へ向かう。角屋に向かう途中、UFO襲撃に出会う。

角屋の外観は、昔ながらの蔵の風情。中に入ってみると、家のなかが池になっていて、池のなかにたくさんの数字が浮かんでいる。家の梁などを維持しているせいか、意外と家に調和していてよい。

角屋のあとは、杉本博司の護王神社へ。ふむふむ、ぼちぼちでんなぁ。

a0029712_0163040.jpg家プロジェクトで一番面白かったのは南寺。再び、ジェイムス・タレルの作品で、未体験の視覚(?)を味わえる。美しいとか美しくないとかではなく、新しい刺激が楽しい。(写真は、南寺の裏側の外観。)

南寺を出たところで、同じ宿で出会ったドイツ人のおばあちゃんに会う。今日の感想を聞くと、美術館のチケット代が高い!とのこと。たしかに、地中で2000円、ベネッセハウスで1000円、家プロジェクトで500円は、セットで割り引いてもいいよね、などと雑談。きりがないので、じゃあね!と言って別れる。

そのあと、結構有名なカフェ「まるや」(リンクはexblog)で休憩。まるやは、東京でいえばシモキタ的なゆるさがよい。この日は夜(?)にライブがあるようで、庭で準備が始まっていた。まるやを出ると、ドイツ人のおばあちゃんが、日本人のおねえさんをつかまえて、この新聞記事を見て直島に来たんだよ、という話をしていた。そしてその横では、地元のおばあちゃんが、まるやでライブをするバンドのおにいちゃん(多分)に、あんたはどっかで見たことあるねー、などと話かけていた。

直島スタンダード2の展示は、本村地区に多い。さっきのUFOなど、屋外で見れるものもあるのだが、チケットを買わないと観れない屋内作品も多い。フェリーの時間が近づくなか、チケットを買って観るかどうか迷う。結局、チケット代2000円をけちって島を散策することにして、見送った。

a0029712_0275197.jpgチャリでぶらぶらしながら、フェリーのつく宮浦港へ。宮浦港には、草間彌生のもうひとつのカボチャがある(直島スタンダード2の期間中のみ)。てんとう虫かぼちゃ。中に入ってみたかったけど、ロープが張ってあって入れなかった。

日が暮れてくると、かぼちゃの近くの作品に気がついた。白い三角コーンがたくさんあって、電気が波のようについたり消えたり。しばらくその波を眺めてから、その隣に停まっていたパン屋のワゴンでパンを買い、フェリーに乗り込む頃には、すっかり暗くなっていた。
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                (てんとう虫南瓜、考え中。)

おわり。
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by tuscanycafe | 2006-11-07 00:44 | 旅に出る | Comments(4)

直島 2

a0029712_23112972.jpg地中美術館のチケット売り場から美術館入り口までは、少し距離が設けてあって、その間の道の脇に、モネの庭を模した「地中の庭」がある。草花の種類がとても多く、見ていて飽きない。

地中美術館は、安藤忠雄設計の建物。殆ど地面に埋まっているというが、行ってみると、あまりそういう印象は受けない。屋根がない場所が多く、青空が見えていたので、その場所が地表より下だということを感じないのだと思う。

地中美術館には基本的に、モネの睡蓮の部屋、ウォルター・デ・マリアの部屋、ジェイムズ・タレルの部屋の3つしかない。そのなかでモネの睡蓮は、色んな場所で見る機会があるので、特に楽しみにはしていなかったが、思いのほか素晴らしかった。2001年宇宙の旅のような白い部屋に置かれた4枚の睡蓮は、もはや睡蓮ではなく、とても美しい抽象画に思えた。モダン・アートの多い直島で、モネの睡蓮の部屋があるというのは、中高年の旅行者目当てかと思っていたが(多分それもあるだろうが。現におばちゃんのグループ旅行者も多い。)、見事にマッチしていた。

ジェイムズ・タレルの部屋では、観る者が、青いスクリーン(作品)の中に入っていく。感覚を狂わされるのが楽しい。彼の作品には、この日の夕方に再び出会う。

地中美術館を出て、次はベネッセハウスに向かう。再び、自転車で坂道を行く。急な下り坂でブレーキが叫ぶ。ゲートに着くと、草間彌生のカボチャに出迎えられる。このカボチャは多分、島一番の人気者で、いつも誰かが記念撮影していて、人が途切れない。
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ベネッセハウス・ミュージアムは、屋内展示よりも屋外作品の方が楽しい。常設+直島スタンダード2の屋外作品マップを見ながら辺りを散策する。てっきり作品かと思ったら、実用の桟橋だったり、境界線の曖昧さも悪くない気がする。直島スタンダード2のHPを見ていたら、ディヴィッド・シルヴィアンが直島滞在中に撮った写真へのリンク(その1その2)があって、まるで作品のような日常生活がたくさん写っていて、その思いを強くしました。

しつこく、つづく。 => 直島 3へ
(下の写真は、思わせぶりな桟橋と、その先っぽ)
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by tuscanycafe | 2006-11-06 00:17 | 旅に出る | Comments(8)

直島 1

僕と直島との出会いは、東京のオフィスビルの地下にある歯医者でした。椅子に寝転がって待っている間、視線の先にあった卓上カレンダーの写真。なんて気持ちよさそうな場所なんだろう(この憂鬱なクリニックとの落差といったら!)と思い、撮影場所を見たら、直島のベネッセアートサイトでした。

それから数年経ち、ようやく実現した直島行き。この数年の間に地中美術館もオープンし、しかも今は、直島スタンダード2(5年ぶりの全島挙げてのアート祭り?)の開催中。ええ感じ。

直島に向かうフェリー。すっかり夜になった展望デッキに上ると、真っ暗で、目の前の物すらろくに見えない。その分、星だけは無性に多い。ようやく目が慣れた頃、黒々した島が目の前に迫ってきて驚く。(かなりの迫力だったその島は、しかし直島ではなく、直島沖の小さな島でしたが。)

直島の宮浦港に到着後、港のそばの旅館に入り、その日は終了。

翌朝。
同じ宿に一人旅のドイツ人のおばあちゃんが泊まっていた。今住んでいるシドニーの新聞で、直島にある草間彌生のかぼちゃの写真をたまたま見て、ここに来ようと思ったらしい。日本語もできないのに一人旅で、しかも宿の予約もなく、直島に来たらしい。なかなかやるもんだ。直島のあとは、これも向こうの新聞で見つけた Miho Museum(滋賀)に行くらしい。

・・・・・・・・・。
おばあちゃん、話が長い。朝出掛ける前に、かれこれ40分ほどつかまってしまった。

ようやく活動開始。
まずは宮浦港の海の駅で自転車を借り、地中美術館へ向かう。
地図を見てショートカットしようと思ったら、坂道がかなり激しい。しかも自転車の前輪がパンクしているぢゃないか。(空気を入れたのにすぐ抜けた。) 汗だくで地中美術館へ到着。

つづく。
(こら。前置きだけで終わりかい。)

=> 直島 2へ。
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                        (直島の空)
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by tuscanycafe | 2006-11-05 02:03 | 旅に出る | Comments(2)

秋空の下 (直島 0)

電車を乗りつぎ、
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船に乗って、
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念願の、
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直島に行ってきました。
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つづく。
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ほんまか?

ほんまです。
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by tuscanycafe | 2006-11-01 22:32 | 旅に出る | Comments(4)